家族療法とは

♠システム論♣

ある一人の人が心の病気になったとします。心理療法の多くではその一人に焦点を当てます。

一方、家族療法では、家族が互いに影響し合った結果として、病気や問題が引き起こされると捉えています。

家族の間で起きた問題は、さまざまな要因が複雑に混ざり刻一刻と変化します。その変化が悪循環に陥ると、最も感受性の強い者が心の病気になると考えていくのです。

そして「家族」という団体を1つの集合体(システム)と考え、心の病気を全体から解決していきます。

家族療法の対象

♣家族単位

現代では、核家族化が進み、現在の親が子どもの頃育ってきた環境とは違う家族の形で生活しています。

そのため家庭内の負担は大きく、特に夫婦間に起こる問題は深刻であると考えられています。

♣学校単位

「システムアプローチ」という理論は、学校場面でも応用することができます。

例えば学校でいじめがあったときに、これは生徒間の問題として考えるだけでなく、学校の仕組みの問題、地域の問題としても捉えることができます。

♣企業単位

ある企業で責任を問われる大きな問題が起きたとします。

通常であれば、その仕事を担当した社員が叱責される、原因を追求されます。また、その上司も同様でしょう。

しかし「システムアプローチ」の考え方を取り入れると、担当者や上司だけのせいでないことが考えられるのです。

上司と担当者の関係性やコミュニケーション、強いては部署内全体の関係やコミュニケーションをシステムとして捉えると、仕事がどのように処理されているのかが次第に明るみになっていきます。

その部署(システム)の中で何が起きているのか、どのように関係を築けばよいか、どのように問題に対処すればよいのかなどを整理することができるのです。